Claudeはトイレの水栓交換にも使える。センサー付き水栓を自分で取り付けるとき、スマホのカメラで現状を見せながら手順を教えてもらってやり遂げた。Claude自体はIT以外でも十分に役立つ。ただこの記事はその中でもコードやファイルを扱うIT作業向け、Claude Codeの話だ。
Claude Codeには起動方法がいくつかある。どれを使うかで、作業のしやすさがかなり変わる。
起動方法は3種類、でも答えはひとつ
- アプリ版(claude.ai):ブラウザまたはデスクトップアプリ
- ターミナル版:
claudeコマンドで起動するCLI - VSCode拡張機能:エディタのサイドバーにチャットが開く
結論から言うと、VSCode拡張一択だと思っている。
アプリ版 はローカルファイルに触れられない。チャットとして使う分には優秀だが、コードの修正や設定ファイルの書き換えを頼むことができない。
ターミナル版 はファイル操作もできて強力だが、地味につらい点がいくつかある。
- 改行するたびに
¥(バックスラッシュ)+ Enter が必要。多くのチャットUIのShift+Enterとは違う - 貼り付けた内容が
[7 Lines]や[Image]という表記になり、意図したものが渡っているか確認できない - ツール実行の承認が y/n しか選べない。コマンドの中身を変えることができない
- 承認UIが英語固定。日本語で使っていても承認部分だけ英語が混じる
VSCode拡張 はこれらが解消されている。なかでも大きいのが、承認ダイアログのコマンドを直接編集してから承認できることだ。
たとえばPythonのヒアドキュメントで送信内容を含むコマンドが提示されたとき、本文の一部を書き換えてからそのまま実行させることができる。ターミナル版ではリジェクトして「ここを変えて」と頼み直すしかない。
さらに、過去のやりとりをスクロールして確認しやすく、開いているファイルの情報も自動で伝わる。エディタとチャットが同じ画面にあることで、行き来のストレスがない。
離席中もスマホで続きができる
ビルドやデプロイなど、時間のかかる処理を走らせたまま席を立つことがある。そういうとき、Claudeが途中で判断を求めてきても気づけないと作業が止まる。
/remote-control というコマンドを使うと、スマートフォンのClaude公式アプリと連携できる。PCから離れている間も確認待ちの通知が届き、スマホからそのまま返答すれば作業が続く。
キッチンでコーヒーを入れながら、食事の準備をしながら、スマホを手元に置いてそのままやりとりを続ける。PCの前に座っていなくても会話が進む。気づいたら料理しながらデプロイの話をしていた、みたいなことが起きる。
チャットでやりにくい操作はUIを作ってもらう
チャット形式では対応しにくい作業がある。繰り返し入力が必要なもの、一覧を見ながら操作したいもの、複数のパラメータを組み合わせて試したいものなど。
そういうときはPythonでWebサーバーを立ち上げてもらい、専用のUIをブラウザで操作するという手がある。「この作業をスマホのブラウザから操作できるシンプルなWebページを作って、同じWiFiから使えるようにして」と頼むだけで、数分で動くものができる。
PC上でサーバーが起動していれば、同じWiFi環境のスマートフォンからアクセスできる。フォーム入力、ボタン操作、一覧表示など、チャットよりはるかに使いやすい専用インターフェースで作業できる。
使い捨てでいい。「ちょっとした専用ツール」をその場で作ってもらえるのは、AIとの作業ならではの選択肢だと思っている。
使い方が変わると、頼み方も変わる
環境が整うと「これ、頼んでいいのか」という感覚が薄れてくる。離席中も動いている、スマホで返答できる、UIまで作ってもらえる、となると、作業の単位が大きくなる。
ちょっとした手間を省く道具から、一緒に作業する相手に変わる感じがある。
AIでできる仕事がまだ残っている理由
クラウドワークスやランサーズを見ると、AIで処理できそうなタスクがいまだに大量に出ている。これはAI格差がまだ実在していることの証拠だと思っている。
受注する側はおそらくAIをフル活用している。数分で終わる作業を人件費として受け取れるなら、使わない手はない。タスクが消えない理由は発注側にある。そもそもAIに丸投げできることを知らないのだ。「人に頼む」か「自分でやる」かしか選択肢が頭にない。AIという第三の手が存在すること自体、まだ多くの人の認識に入っていない。
使える側と使えない側の差は、知識やツールへのアクセスの差というより、使おうとしたかどうかの差に近いように感じる。難しいものではないし、この記事で書いたような入口から試してみれば、わりとすぐに手応えがある。